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青色申告と白色申告|フリーランスの音楽家はどっちがお得?

この記事はバイオリンを演奏して生計を立てている、とあるバイオリニスト(@violin18media)が自身の経験談を元に作成したものです。

音楽家
音楽家
確定申告で、青色申告の方がお得!とか聞くけど実際どっちがお得なのかな?自分でも青色の方がお得になるのかな?

という方の疑問に、フリーランス音楽家として何年も確定申告をしてきた筆者がお答えします。

音楽家にとっての青色申告のメリット

そもそも青色申告にすると、どうお得なメリットがあるのでしょうか?

どんな音楽家だと青色の方がお得になるのでしょうか?確認してみましょう。

メリットその1:最大で65万円の控除が受けられる

控除というのは簡単にいうと儲けから引いていいよーという金額のこと。

つまり、100万の儲けがあったとしたら、白色だと100万円にかかる所得税を払わないといけなくなりますが、青色だと100万円からさらに65万円引いて、35万円にかかる所得税しか払わなくてよくなります。

しかし実際毎年65万円以上の所得がある人にしかメリットはありません

私の場合、音楽大学をでたての頃などはそこまで収入も高くなく、経費を引くだけで10万円やマイナスの所得でしたので、この65万円の控除はそういった方には意味がありません。

つまりこのメリットにおいては

経費だけで十分低所得にできる方→白色申告

所得が高く経費だけでは低所得にならない方→青色申告

がオススメです。

※2020年から、電子申告をするなどしないと65万円の最大控除ではなく、55万円の控除しか受けられないこととなりました。詳しくは国税庁ホームページをご覧ください。

メリットその2:給与を必要経費として計上することができる

青色申告では、申告することによって一緒に生活する妻や夫、また家族に対する給料も経費にすることができます

これも、農家さんやお店をやっている自営業などにとってはとてもメリットになります。

しかし音楽家にとってはいかがでしょうか?そもそも音楽家は身内に給与を支払ってお願いするような業務が発生することが稀です。

音楽家で身内に給与が発生する例をあげるとすれば

作編曲家の方で夫に採譜を手伝ってもらっている音楽家

指揮者でマネジメントを妻にお願いしている音楽家

ピアニストの妻に伴奏をお願いしている音楽家

といった方は青色申告がお得!

という感じです。

高収入でかつ家族に音楽家の仕事を手伝ってもらえる人がいる場合は青色申告が特にお得と言えるでしょう。

メリットその3:赤字を3年間繰越できる

青色申告だと赤字を3年間繰越できます!これは楽器を購入したり、メンテナンスがかさんだ年などは赤字になりやすいと思いますので、その赤字を翌年に繰り越せるというのは音楽家にとってもメリットがあると言えるでしょう。

例えば、2019年は所得が-200万円、そして翌年2020は100万円の黒字だったとします。その場合白色申告は100万円への課税になりますが、青色申告だと赤字繰越をして-100万円への課税となります!

結論このメリットに対しては

大きな買い物をするなら青色申告がお得!

ということになります。

他にも細々とした青色申告メリットはあるのですが、ここまでは代表的な三つのメリットを見ながら音楽家にとって青色申告がお得なのかを見てきました。

結論:フリーランスの音楽家は青色白色どっちがお得か

結論は

低所得ではなく、楽器など大きな買い物をする予定があるなら断然青色申告がお得!

だと私は考えます。経費を毎年引くのに苦労している方なんかも青色の方が断然良いですね。

今年楽器を買うかなんてまだわからないよ

という方もいらっしゃると思います。

実は青色申告は思い立ったらすぐにできるという訳ではありませんので、少しでも可能性があるのであれば、青色申告の準備を前年からしておく必要があります。それでは青色申告の方法を見ていきましょう。

青色申告のやり方

「開業届」と「青色申告承認申請書」の提出

まず青色申告をするには「開業届」と「青色申告承認申請書」という二つの書類を申請しなければ青色申告できません。

難しそう・・・と思わなくて大丈夫!どちらもA4サイズ一枚で、税務署に出したいです!と言えばすぐにもらえて書き方も教えてもらうことができます

なお、青色申告承認申請書は例えば2020年3月のの確定申告で青色にしたい場合は2019年の3月15日までに提出しなければ2020年に青色申告することはできません。もし開業したのが5月の場合はそこから2ヶ月以内に提出すれば問題ありません。青色申告承認申請書を提出してもやっぱり白色にするというのはOKですので、迷っている方はすぐに提出しておくことをオススメします。

会計ソフトをダウンロードする

青色申告は会計ソフトが必須です。実は青色申告は複式簿記という難易度の高いやり方で帳簿を作成しなければいけません。それを代わりにやってくれるのが会計ソフトです。

そんなこと言って、ただ会計ソフトを売りたいだけなんじゃないの?

と思われるかもしれませんが,そもそも税理士さんも会計ソフトを使っているほど、複式簿記を使った帳簿作成はとても時間がかかるのです。

それに会計ソフトを購入した値段はもちろん経費にできますし、ソフトで帳簿を付けられて青色申告決算書を自動で作ってくれて65万円控除が受けられるのであればこの会計ソフト代は余裕で元が取れます

オススメ会計ソフトは?

使いやすさのNo.1でいうとやよいの青色申告オンラインです。日付や金額など家計簿感覚で入力するだけでOKで、出先でもスマートフォンでもこまめに入力できます。

こんな感じで難しい青色申告書も自動で作ってくれます。本当に便利!

私も細い項目なんてちっともわかっていませんが、このソフトのおかげで青色申告することができています。しかも初年度は1年間0円でお試しできます。ありがたい!



 個人的にはダントツでオススメです。

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音楽家にオススメの確定申告・税金本

さらに詳しく知りたい方にはオススメの本が2冊あります。


こちらは音楽家のための確定申告という音楽家必携の本。具体例も詳しい上にわかりやすいです!音楽家なら買っておいて損はない一冊。


こちらもかなりフリーランスに特化した税金解説本。確定申告だけでなく、社会保険や年金に関しても役立つ情報が満載で、漫画形式で大変読みやすい一冊。

青色にするかしないかわからない方も、後々困らないように一度開業届と青色申告承認申請書を早速提出しておきましょう!

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