この記事はバイオリンを演奏して生計を立てている、とあるバイオリニスト(@violin18media)が自身の経験談を元に作成したものです。
という方の疑問にお答えします。
選び方よりも率直におすすめの肩当てが知りたい!という方はこちらの記事をご覧ください。
ヴァイオリンの肩当ての選び方ポイント
選び方のポイントは3点あります。
- 身体に合っているか
- 響きを止めていなかどうか
- 楽器を傷つけないか
順番に解説していきます。
身体に合っているか
もっとも大切なのは身体に合っているか、フィットしているかです。
身体に合わない肩当てを使い続けてしまうと、身体に思わぬ不調をきたしたり、余計な力が入った構えになってしまう恐れがあります。
肩当て選びは自然と構えるためのステップとしてとても大切です。その為には購入前に楽器屋さんなどでフィットしているかどうかを確認するとなお良いです。
肩当てを装着してみて以下の点がないかを確認します。
・左肩、顎に極端に力が入っていないか
・身体がねじれてしまっていないか(まっすぐ立てているか)
・鏡で確認した時に片方の肩だけ上がったり下がったりしていないか
とても大切ですのでしっかりと確認してください。
また、もしお持ちの肩当てが上記の注意ポイントに引っかかっていたとしても、ネジを回して幅を変える、高さを変える、といった手法で改善されることもありますので、何度か調整してみるのも一つの手です。
響きを止めていないか
肩当てによっては、クッションが分厚い、足の部分のゴムが音を止めてしまっている、などの理由で響きが止まってしまう肩当てがあります。
肩当てで音が変わるなんて驚くかもしれませんが、実際肩当てで全く音は変わります。現に私は現在ピラストロの肩当てを使用していますが以前使っていたものからかなり音色に変化がありました。
また、上記の理由からできれば素材はメイプル材という木の素材の物の方が良い音がするのでおすすめです。カーボンの素材は音が軽くなってしまう為あまりおすすめできません。
楽器を傷つけないか
たまにオーケストラや室内楽で、しょっちゅう肩当てが外れてしまう方みたことがありませんか?
あれは、肩当ての足がとても滑る素材の物で合ったり、楽器と上手くフィットしていなかったりした時に起こります。よく利用されているマッハワンは音は良いのですが足がかなり危険で、滑りやすい足です。
マッハワンを使用する場合はKUNなどの別の足を付け替えることをおすすめします。
また、足を折り畳める肩当ては収納にも困らず便利なのですが、経年劣化と共にネジが緩んできて足が勝手に閉じてしまうことがあります。これも事故の原因となりやすい為、定期的メンテナンスが必要です。
どの肩当ても合わない場合どうすれば良いか?
という方は、クッション素材のものを活用すると嫌な感じがなく装着できる可能性があります。
お子さんなどで、肩当てを嫌がってしまう方はこういったクッション肩当ての他、普通の100円ショップなどに売っているスポンジを輪ゴムで楽器につける方法でも対応できます。
以前、100円ショップで可愛いカエルさんのスポンジを買って肩当て代わりに使ってあげると、練習嫌いだったお子さんが進んでバイオリンケースを開けたがるようになりました。わずかな工夫で練習嫌いも解消できたりするので、こういったこともやってみると良いかもしれません
バイオリン肩当ての選び方まとめ
バイオリンの肩当ての選び方だけで、構え方がより自然になったり、弾けなかったパッセージが肩当てを変えたことにより余計な力が抜けて弾けるようになった!という方もいらっしゃいます。