この記事はバイオリンを演奏して生計を立てている、とあるバイオリニスト(@violin18media)が自身の経験談を元に作成したものです。
という方の疑問にお答えします。
Contents
楽器可の賃貸物件はなぜ見つかりにくいのか
楽器可の賃貸物件って本当に見つかりにくいですよね。賃貸サイトで「楽器可」や「楽器相談」にチェックを入れた途端に検索結果がグッと減ってしまって、希望条件内で見つからない・・ということも多々あります。
その理由として楽器可や楽器相談okにしてしまうことによって、同じマンションの違う部屋からのクレームが出やすいことや、近隣の住人からのクレームが出やすいこと、また防音などしっかりとした作りにするには費用がかさんでしまうためなかなか賃貸用で防音室を備た物件がないという点が挙げられます。
それではどのようにして楽器可物件を探せばいいのでしょうか。
楽器可の賃貸物件の具体的な検索方法
ずばり、楽器家の賃貸物件検索で一番有力なのは音楽専用の賃貸サイトで探すことです。
代表的なサイトとして特徴を交えながら2つ紹介します。
ソナーレ
音大の受験や夏季講習会などでもパンフレットでもらったことのある方も多いかもしれません。一人暮らし音大生の3人に一人はソナーレと言っていいほど音大生に人気の不動産屋さんです。
ソナーレのメリット
ソナーレのメリットは音大生や演奏家専門ということもあり、楽器が安心して弾くことができます。また音出し可能時間もしっかり定められていることが多いため、その範囲内なら自由に音を出せます。筆者はソナーレで2度お部屋を借りましたが、部屋の設備や壁の厚さなどもしっかりしていて、管理も行き届いているなぁという印象があるのがソナーレです。
ソナーレデメリット
デメリットをあげるとするならば、まずほとんどの物件が単身者用という点です。2人以上で入居できる物件は本当に数えられるほどしかないため、もし2人以上入居で探しているのであれば少し探すのが難しいかもしれません。
実際に住んでみて思ったのですが、契約時や更新時の料金が他社よりも少し高いと感じました。また解約したい際にも、退去の連絡を3ヶ月前までにしなければ違約金を取られてしまうためその辺りも他社より高いと感じました。
音楽賃貸ネット
ソナーレよりも物件数が多く、幅広いエリアまで対応しているのが音楽賃貸ネット。
ソナーレは自社物件を内装まで事細かに管理してある程度の基準をいっていないと扱っていないのに対し、音楽賃貸ネットの方が普通の賃貸物件サイトのようにとにかく音出しが可能な賃貸はなんでも載っているという印象。
音楽賃貸ネットのメリット
メリットはやはり物件の数でしょう。ソナーレよりも圧倒的に物件数が多めです。また入居者2人以上用の物件も探しやすくなっています。また、ソナーレよりも契約手数料や更新手数料が普通の賃貸物件サイトと同じぐらいで良心的です。
また、遠方に住んでいる人にはとてもメリットの大きい、内見代行もしてもらうことが可能です。
音楽賃貸ネットのデメリット
ソナーレは比較的新しい物件しか掲載されていませんが、音楽賃貸ネットは中には古い物件もあります。古くても家賃を抑えたい!という方にはデメリットではなくむしろメリットかもしれません。
楽器可と書いていなくても相談してみる価値ありな物件
それでも無い場合は、楽器可と書いていない物件に相談を持ちかけてみましょう。闇雲に相談しても中々見つからないと思いますが、相談にのってもらいやすい物件のポイントがいくつかあります。
・分譲賃貸を探す
・戸建て物件を探す
・重量鉄骨の物件を探す
・周辺が保育園や幼稚園または畑の物件
上記は相談するとOKが出やすい物件の特徴です。
実は楽器可物件という記載は楽器を弾かない人にとっては
という考えをもたれる可能性もあり、本当はOKだけど書かないという手段をとる場合も多いのです。一度不動産屋さんに相談してみると道がひらけるかもしれません。
最終手段その1、レンタル防音室を導入する方法
それでも見つからなかった場合、防音室を賃貸のお部屋に導入してみてはどうでしょうか。
と思うかもしれませんが、実は賃貸でもいれることができ、退去時に解体することも可能なのです。
しかも一括購入でしたら費用もかさばってしまいますがレンタルにすると費用も意外とお安く抑えることが可能です。
このヤマハの音レントなら月の支払いを1万円程度で抑えることができますし、数年レンタルしてある程度の金額を超えて支払いすると防音室がレンタルではなく自分の物になります。しかももしいらなくなっても、いつでも外すことができますし、今時はジモティやメルカリなどで出品して売ることも可能です。
もしあなたが今借りようとしているお部屋が楽器可という条件によって賃料が1万円ほど高くなってしまっているのであれば、防音室導入は検討の余地ありです。
ただ、取り付けと解体の際には別途工事費用がかかってしまいますのでそこも計算に入れておく必要があります。
防音室は重たいため木造などのマンションによっては構造により断られる可能性があります。鉄骨の家でしたらほとんどが大丈夫だと思いますが念のため導入前に確認しておきましょう。
最終手段その2、部屋を防音仕様に改造する
こちらは防音室も値段的にきついけど楽器可物件が見つからない場合の最終手段です。賃貸でも壁に吸音素材を貼ることによって防音効果が得られ、テレビの音レベルにまで防音することが可能です。
いちばん効果が得られやすい組み合わせは
こちらの防音材をまずガムテープなどで柱やカーテンレールに固定して
こちらの吸音材をその上から貼っていきます。さらに
こちらを床に敷き詰めることで下の階への響きも軽減させることができます。
どうしても防音室導入が難しい方はぜひ検討してみてください。
楽器可の賃貸物件に関するまとめ
楽器可物件ってなかなか見つかりにくいですが、こうやって考えると様々な手段がありますよね。